人生100年時代に備えるために必要なスキルとは?

リンダ・グラットン著『LIFE SHIFT』により多くの人が、我々の未来の可能性とリスクを知ることになった。「人生100年時代」の幕開けである。

100年も生きられると聞いて、あなたはどう感じただろうか。ワクワクするだろうか。それとも恐れただろうか。どっちもあるだろう。私もこれからの人生はすごい楽しみであると同時に、ちょっと怖くも感じる。

いったいどんな未来が待っているのか検討もつかないし、考えるだけ無駄かもしれない。今を生きたほうがよっぽど楽しいのは事実だろう。

とはいえあまりに楽観的に生きるわけにもいかない。これからどのような事が起きどのように対策しなくてはならないのか、ある程度は想定しておきたいところである。

そこで今回は、来る人生100年時代に備えて我々が身につけておくべきスキルについて解説していきたい。あらかじめ言っておくと、個人の資産運用術の理解と強化が本稿のテーマである。

これから起こりそうなこと

「人生100年時代」とはどういうことか。これから何が起き、どのような変化が起こるのか。まずはその視点で見ていくことにしよう。

年金が貰えない

平均寿命が伸びる

日本人は特に長寿な国として知られている。先日も過去最高を更新し1、今後もさらに伸びていくことが予想されている。これは日本に限らず、全世界のトレンドと言っていい。

長生きは大変嬉しいことかもしれないが、同時にリスクでもある。年齢は最初は資本であるが、退職すると一転してリスクになる。長生きしすぎてお金が足りなくなることは十分に考えられる。我々はそのために今から準備しておかなくてはならない。

年金受給額引き下げ

これまでの年金は、いいシステムだった。頑張って退職まで働き、それに見合う程度の年金は貰えてそれなりの暮らしはすることができた。

しかし、超高齢社会や労働人口の減少。デメリットは数多くあるが、何が怖いかって貰える年金は確実に減るということだろう。運用方法を変更すれば(運用機構がポートフォリオを見直し、投資先の割合を変更すること)多少は維持できるだろう。しかし世論が反発しそうであるし、大きな期待はできない。若者は年金は貰えないくらい割り切った前提で動いた方がいいかもしれない。

定年の引き上げ

じゃあどうするかと言うと働ける人を増やすだろう。つまり労働人口の定義を書き換えて、例えば80歳まで働けるようにする。現在も既に再雇用制度はできつつあるし、寿命と健康の発展により、これから本格的に引き上げられてもおかしくはない。

外国人労働者の増加

定年を引き上げても賄えない。じゃあ他国から呼び込もう!移民や外国人労働者はデメリットも多いし、世論の反発も大きい。けどそんなこと言ってられる状況にならないかもしれない。

個人型年金の促進

年金はもう無理だ。じゃあ政府はどうするかと言うと、私たちにこう宣言する。というかもう暗にしている。

「年金は渡せない。だから自分で用意しといてね」

もうリタイアまで面倒見きれないから、リタイアを見越して準備しといてねということで確定拠出年金だのイデコだのが続々と話題になってきている。政府だけでなく企業としても面倒が見きれなくなってきたため、大企業を中心に同様の制度を設けるようになってきた。

稼ぐ力を身につけろ

面倒を見きれなくなった政府や企業はどうするか。従業員を見捨てられても良いような環境を作るのだ。

副業解禁

ということで副業は解禁。今は人材の流出を怖がっている企業が多いが、そんなのは今だけ。むしろ稼ぐ力を身につけてくれないと、彼らからしたら困る事態になってくる。

起業の優遇

起業してくれる方にはチャンスを上げるよ。保障制度も充実させるよ。法人税は引き下げてくれるかもしれない。で、稼いだ人たちをさらに優遇していくだろう。なぜなら国からすれば、稼ぐ人にはどんどん稼いでほしいから。

人材流動化・フリーランス拡大

終身雇用の時代は終わるかもしれない。稼ぐ力を身につけた若者たちが、自分の自由を追い求めるからだ。そうなると企業の採用争いは更に激化するだろうし、もう「新卒を育てる」という風潮も徐々に消え失せていくのではないだろうか。

格差の拡大

残念ながら格差は拡大するだろう。日本の、というか資本主義の絶対的な方針として経済成長は欠かせないからだ。特に日本は借金しまくってるわけで、こればっかりは経済成長なしに解消は無理である。

そして経済成長すると、自ずと広がってくるものがある。格差である。誰か、経済成長してかつ格差も是正する素晴らしい制度を考えてくれ。

生涯現役時代?格差社会?

「若い時からリタイアに備えて、お年寄りになっても働いて、なんとか生きてね」

そんな風に受け取る人もいるかもしれない。自分が「好きなことして生きていく」タイプの人間に変身できるなら生涯現役という言葉も悪くないが、なかなか難しいだろう。

一億総活躍社会は、これから来るであろう「生涯現役時代」や「個人の時代」を生きるにあたっては素晴らしい制度かもしれない。しかし着いてこれない国民にとっては、非常に辛い時代となるだろう。

政府や金持ちを批判し、愚痴とストレスと共に生きることになるかもしれない。けどそんな事はしたくないはずだ。できれば自分も格差社会のアッパー層に変身したいだろう。お金が足りなくなることを見越して、つまらない仕事を75歳まで続けたくないだろう。

じゃあどうするか、今のうちにお金の知識をつけておこう。

「自分」株式会社のCFOになろう

株式会社は財務諸表を作成し、会社の安全性や収益性、リスクなどを管理し将来の財務をコントロールしている。その最高責任者がCFO(最高財務責任者)である。

これを、そのまんま自分に適用してみよう。

自分を株式会社と想定し、自らの資産価値を最大化し、リスクを最小にするのである。会社でやっている財務戦略は、自分の家計管理に適用できるのだ。

未来がよく読めない中で、「何も考えず」に行動することはあまりに危険だ。運良く成功すれば良いものの、そんな人はあまりいない。そんな人が成功体験としてメディアに露出するが、もちろん失敗している人のほうが多い。

だからこそ、自分資産を見定め長期的に運用する能力を養おう。これができるできないで将来が全く異なってくる。

将来の不安を無くす、家計版バランスシートを作成する方法。
  1. 朝日新聞『平均寿命、男女とも最高更新 世界で女性2位、男性3位』:https://www.asahi.com/articles/ASL7N51XSL7NUTFK01Y.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください