『求職者支援制度』雇用保険に入っていなくても職業訓練手当が貰える

求職者支援制度

制度について

対象者

雇用保険の資格がない方、受給期間が終了した求職者

補助金額

・求職者支援訓練:無料で受講が可能
・職業訓練受講給付金:月額10万+交通費

申請方法

お住まいの地域のハローワーク(公共職業安定所)から申し込む

失業した人の求職支援制度の1つに「求職者支援制度」があります。「求職者支援制度」は雇用保険の未加入者や、雇用保険の基本手当の受給日数が修了した方を対象で職業訓練が無料で受けられ、月10万円の給付金を受けられるというものです。

ここでは求職者支援制度について徹底解説していきます。

求職者支援制度とは?

求職者支援制度は雇用保険の基本手当の対象外の方が1日でも早く就職できるように支援する制度です。ハローワークでの求人紹介のほかに職業訓練と月10万円+交通費の職業訓練受講給付金を受けることができます。

2つのコースから選べる

職業訓練は大きく分けて2つのコースからなり、ニーズに併せて選ぶことができます。

  • 基礎コース:社会人経験のない方向け
  • 実践コース:特定分野の専門知識を身に着けたい方

また、職業訓練が無料で受けられるだけでなく、給付金を受け取ることができるため、「就職する前にスキルを身に着けておきたいけど、学校に通うお金がない」「生活が苦しくなるからパートがやめられない」などの理由で職業訓練を諦めてしまっている人でも受けやすくなっています。

求職者支援制度を受けた人の半分以上が就職に成功している

厚生労働省によると、求職者支援制度を利用して最後まで職業訓練を受けた方の半数以上が正社員などの雇用保険が適用される就職をすることができています。

この結果は正社員でけでなく、契約社員や派遣社員、アルバイトなども含むものですが、雇用保険に加入しているということは、どの雇用形態でも一定時間以上勤務していて安定して長時間働くことができる就職だと言えます。

なおコース別の内訳は基礎コースよりも専門的な職業スキルを学ぶことができる実践コースの就職率の方が高くなっています。

コース数受講開始者数修了者等数雇用保険適用就業者数就職率
基礎コース363コース4,259人3,874人2,011人51.90%
実践コース583コース7,005人6,552人3,680人56.10%

ちなみにハローワークの登録者全体で見ると、就職に成功した人は全体の33.4%です。(パート含む)もともと就職への意欲があまりない人や、ハローワーク以外で就職できた方も含まれていますが、求職者支援制度を利用してスキルアップを図った人の方が就職しやすいと言えます。

技能習得手当との違いは?

似たような制度として技能習得手当があります。こちらも職業訓練を受けることで手当が給付されるというものですが、技能習得手当と求職者支援制度の大きな違いは雇用保険に加入しているか否かです。

技能習得手当は雇用保険の基本手当受給者で公共職業訓練を受講している方でないと受給対象になりませんが、求職者支援制度で雇用保険に未加入の専業主婦や自営業の方でも受講することができます。

技能習得手当については以下をご覧ください。
技能習得手当 『技能習得手当』公共職業訓練時に貰える手当

求職者支援制度で受けられる支援について

求職者支援制度では求職者のスキルアップのためにさまざまな支援が受けられます。

求職者支援制度で受けられる支援
  • 3ヶ月から6ヶ月の間無料で職業訓練を受けられる
  • 基礎コースと実践コースがある
  • 基礎コース受講後、実践コースの受講もできる
  • 職業訓練受講給付金として月10万円給付される

3ヶ月から6ヶ月の間無料で職業訓練を受けられる

求職者支援制度を利用して民間の教育訓練機関の職業訓練を受講することができます。職業訓練にも様々なコースがあり、自分の就職したい分野を受けることができるコースを選ぶことができます。

しかも自己負担では数十万円もかかるコースが無料で受けることができます。(テキスト代などは自己負担になります。)

受講期間はコースによって異なりますが、3ヶ月~6ヶ月程度です。授業のスケジュールは平日9時から16時で全6コマ(50分)であることが多いようです。昼間は時間が取れないという方のために夜間コースもあります。

基礎コースと実践コースがある

職業訓練は基礎コースと実践コースに分かれており、ビジネスマナーやPCスキルなどの企業で働くための基本を学ぶことができる基礎コースと、簿記や介護、ITなどの専門的なスキルを身に着けることができる実践コースからなっています。

実践コースでは以下のようなコースがあります。

  • 経理事務実践科:経理事務の仕事に関する税法や簿記の知識、PC操作などの習得
  • 医療事務:医療機関での医療事務の仕事に関する知識や技術技能の習得
  • 介護スタッフ養成科:介護分野に関する知識や技能の習得
  • Webデザイナー科:Webデザイン、画像処理、HPの作成などの知識や技術の習得
  • グラフィックデザイナー科:グラフィックデザインに関する基礎を学んで、Photoshopやillustratorの使い方を習得
  • 建築CADデザイン科:建築に関する知識やCADの使い方を学び実践的な訓練を行う
  • 建設機械運転科:車両系建設機械や大型特殊自動車などの教習・検定
  • エステティシャン養成科:エステ施術や接客、衛生管理について学べる
  • ネイリスト養成科:ネイルアートについて学べる
  • パソコンインストラクター養成科:オフィスソフトやHP作成の方法を指導できるようになる
  • 農業技術習得科:野菜や水稲の栽培に関する知識や技能の習得

職業訓練の内容は各都道府県のハローワークによって異なりますので、自治体によって受講できるコースが変わります。

ちなみに医療事務やWebデザイン、美容関係などのコースは人気があり倍率も高いため、希望しても必ず受けられるわけではありません。

基礎コース受講後、実践コースや公共職業訓練コースの受講もできる

基礎コースを受講した後に就職が決まらない場合で、ハローワークから認められれば、専門的な分野を学べる公共職業訓練コースを続けて受講することができます。

ただし、実践コースや公共職業訓練コースを受けたあと、1年間は他のコースを受けることができませんので気をつけてください。

職業訓練受講給付金として月10万円給付される

求職者支援制度では職業訓練受講給付金として月10万円給付されます。そのため、訓練中に収入がなくなったとしてもある程度は補償されるので安心です。ただし、職業訓練受講給付金を受給するには条件があります。以下が条件になりますので確認しておきましょう。

  • 本人の収入が月8万円以下
  • 世帯収入が月25万円以下
  • 世帯の金融資産が300万円以下
  • 自宅以外に土地や建物を持っていない
  • 訓練実施日は全出席している
  • 同世帯のなかに職業訓練受講給付金で訓練を受けている方がいない
  • 過去3年以内に不正行為で特定の給付金を受給していない

なお、給付金が受給できなくても職業訓練は無料で受講可能です。

正当な理由がある場合は遅刻欠席は可能

職業訓練受講給付金を受けるためには訓練実施日に全て実施する必要がありますが、正当な理由があれば、欠席は許可されます。認められる条件は以下になります。

  • 感染症に感染した場合
  • 家族が感染症に感染して、医者から看病の必要があると判断されたとき
  • 企業実習先に感染症にかかった人がいて、訓練が受講できなかったとき
  • 大災害などで訓練に行けなくなったとき
  • ハローワークの指定来所日と被ったとき
  • 就職活動の面接や試験とかぶったとき
  • 裁判員に選ばれたとき

このように受講したくてもできない状態のときは欠席しても問題ありませんが、寝坊やなんとなくなど正当な理由がないのに欠席した場合は受給対象外となりますので、気をつけましょう。

求職者支援制度の申請方法

求職者支援制度はハローワークで申し込みを行います。現在無職で求職者であることを伝え、「求職申込」をして、就職相談で求職者支援制度を利用したいことを伝えて、相談員さんとコースを選んでいきます。

ただし、コースによってはタイミングが悪く申し込めなかったり、人気のコースは抽選から漏れてしまうこともあります。

求職者支援制度の申し込み方法
  1. 求職申し込みを起こなう
  2. コースを選択する
  3. ハローワークに申し込む
  4. 訓練実施期間に申し込む
  5. 面接を受ける
  6. 「就職支援計画」を作成する
  7. 訓練開始後も定期的にハローワークへいく

求職申し込みを行う

ハローワークで求職申し込みを行い、求職者支援制度を利用したいことを説明します。もし求職者支援給付金を貰いたいときは同時に申し出ること。

コースを選択する

ハローワークで職業相談をし、実際に受講するコースを選びます。なお、コースはインターネットでも調べることができますので、事前に自分が住んでいる自治体でどんなコースが受けられるのか確認しておくといいでしょう。

ハローワークに申し込む

受講申し込みの書類を受け取り、申し込み手続きを行います。求職者支援給付金をもらいたい方は必要書類も持って申請を行いましょう。

求職者支援給付金の手続きに必要な書類

求職者支援給付金の手続きに必要な書類は以下になります。

  • 本人確認書類(原本):免許証やパスポート
  • 受講申込書
  • 受講申込・事前審査書(安定所提出用)
  • 職業訓練受講給付金要件申告書
  • 職業訓練受講給付金通所届
  • 住民票謄本の写し(直近3カ月以内のもの)
  • 前月の給与明細書
  • 家族全員(本人含む)の前年の収入証明(源泉徴収票など)
  • 家族全員(本人含む)の預金通帳のうち、残高が50万円以上のもの
  • 給付金の振込先となる通帳
  • その他

訓練実施期間に申し込む

ハローワークに受講申込書を確認してもらい、自分が受けたいコースを行う訓練実施機関に提出します。

面接を受ける

訓練実施機関で面接を受けます。機関によっては筆記試験があることもあります。

「就職支援計画」を作成する

合格したらハローワークに合格通知を持って行って、就職支援計画を作成してもらいます。

訓練開始後も定期的にハローワークへいく

訓練開始後もハローワークが決めた指定来所日に来所し、受講状況や就職支援の状況を相談します。求職者支援給付金の手続きも忘れないようにしましょう。

コース選択で迷ったら

コース選択で迷ったら、これまでの社会人経験や希望の就職先と照らし合わせてハローワークと相談してみましょう。社会人経験がない方など基本的なスキルを持っていない方はまず基礎コースがおすすめです。

実践コースを受講したい方は今までの仕事を基本に考えるといいでしょう。未経験の職種にチャレンジしたい方は就職率が高いコースを選択するといいでしょう。

就職率の高いコースはハローワークが教えてくれますが、介護福祉分野が多いようです。先述した美容分野コースは人気コースですが、就職は安定していないようです。

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