『未熟児養育医療制度』医療費について最大全額を助成

制度について

対象者

未熟児(医師が入院養育の必要があると診断した場合)

補助金額

医療費について最大全額を助成

申請方法

養育医療意見書や必要書類を市区町村・保健所などに提出

早産などで赤ちゃんが小さいまま生まれてくると、体の機能が十分でないことも多く、ほとんどの場合新生児集中治療(NICU)で治療を行います。

NICUでの治療は高度な医療を施すことも多く、医師や看護師からの看護も手厚くなります。そのため、それにかかる医療費が非常に高額になりやすいという面もあります。

そのため、未熟児が生まれてきたときに医療費を賄えるのかという点で心配になるママやパパも多いでしょう。

日本では未熟児として生まれてきた赤ちゃんの両親の負担を軽減するために未熟児養育医療制度というものがあります。

今回は未熟児養育医療制度について解説します。

未熟児養育医療制度とは

未熟児養育医療制度は未熟児や低体重児など医師が入院が必要だと判断したときに、指定医療機関でかかる医療費を自治体が一部負担、もしくは全額負担してくれる制度です。

この制度は国が定めたもののため、全国どこで生まれても利用することができます。

住んでいる地域や保護者の年収によって一部負担になるか全額負担になるか違いがありますが、自己負担になった医療費はほとんどの場合乳幼児の医療費助成の対象となりますので、自己負担額は思ったよりも高額にはならないという人が多いです。

未熟児養育医療制度の利用条件は?

未熟児養育医療制度を利用するにはある一定の条件を満たす必要があります。生まれてきた赤ちゃんが条件のいずれかに該当していて、医師が入院養育の必要があると診断した場合に適用となります。

利用条件の一例
  • 低体重児であること(体重が2000グラム以下)
  • 痙攣がある、運動に異常があること
  • 体温が低いこと
  • 黄疸が強いこと
  • 呼吸器や循環器の異常
  • 消化器の異常

低体重児であること

出生時の体重が2,000g以下で生まれてきた“低体重児”は生命維持に必要な機能が正常に働いていないことが多いです。そのため、保育器などで人工的に処置して大きくなるまで見守っていきます。

痙攣がある、運動に異常があること

痙攣があったり、赤ちゃんの運動に異常が見られたり、手足や首を上手に動かせないなどが見られた場合、入院をして治療を行う必要があります。

体温が低いこと

赤ちゃんが34度以下という低体温の場合、体温を維持するために保育器などで様子をみるために入院や治療が必要となります。

赤ちゃんの体温は36.5度から37.5度が適正な体温で、36度以下だと低体温と判断されます。

低体温が続いてしまうと、赤ちゃんは体温を正常な状態に戻すために、体力を非常に消耗してしまいます。赤ちゃんの体力の消耗を防ぐために保育器などで体温を維持するのです。

黄疸が強いこと

出産後入院中に「黄疸チェックします」と看護師さんから言われますが、この黄疸が強いと入院や治療が必要になります。

黄疸は生後2~3日の赤ちゃんによくみられますが、生理現象のためすぐに消えることがほとんどです。しかし、生後まもなく黄疸がでたり、黄疸が非常に強い場合は、他の病気の可能性があるため、入院養育で様子を見ます。

呼吸器や循環器の異常

チアノーゼが強い場合や、チアノーゼ発作を何度も繰り替えす、また、1分間につき50回以上呼吸を行う、もしくは1分間につき30回以下と呼吸が少ない、出血しやすいなど呼吸器や循環器に異常が見られた場合は入院や治療が必要になります。

チアノーゼとは、酸素の供給不足が原因で発生するもので、1分間の呼吸回数が多すぎたり少なすぎることでも発生すると考えられています。

消化器の異常

生まれてから24時間以上排便をしなかったり、生まれてから48時間以上何度も嘔吐を繰り返す、また、吐しゃ物や便に血が混ざっているなど、排便や嘔吐に何らかの異常が見られる場合は消化器系がうまく機能していない可能性があるため、入院、治療を行います。

一部の症状は対象とならない自治体もある

対象となる症状は自治体によって変わりますので、対象外になる症状もあります。対象の症状についてはお住まいの地域の役所などに確認しましょう。

また、未熟児養育医療制度を利用できるのは1歳になる前の日までになりますので、気をつけましょう。

対象となる医療費は?

未熟児養育医療費制度は乳幼児の生命活動に必要な医療費用が対象となります。そのため、

  • 入院費
  • 障子療養費
  • 入院や療養のための医療費

が対象となりますが、

  • おむつ代
  • 差額ベッド代
  • 衣服代

は自己負担となります。

未熟児養育医療制度の申請方法

未熟児養育医療制度は出生届の提出と、赤ちゃんの健康保険加入を行っていることが大前提となります。

申請方法

手続きの方法は自治体によって異なるところもありますので、病院や自治体に確認してから申請を行いましょう。

申請方法の手順
  1. 出生届の提出時に未熟児養育医療制度の利用申請を希望し、必要書類を受け取る
  2. 養育医療意見書を病院の医師に記入してもらう(文書代:1,500円)
  3. 赤ちゃんの分の健康保険証を申請する
  4. 未熟児養育医療制度の申請を役所の担当窓口で行う
  5. 給付対処であれば「養育医療券」が届く
文章

給付対象となると、養育医療券が交付されます。この券は3ヶ月間程度が有効期限となっています。有効期限の後も養育や医療が必要となった場合は、継続の手続きが必要となります。

必要書類は?

申請に必要な書類はお住まいの自治体によっても変わりますが、以下のものが必要となります。

必要書類
  • 養育医療費給付申請所(本人記入)
  • 世帯調査書(本人記入)
  • 養育医療意見書(医師記入)
  • 赤ちゃんの健康保険証(間に合わない場合は扶養者のもの)
  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • マイナンバーがわかるもの

また自治体によっては

  • 所得証明書(源泉徴収票の写しや確定申告書の写しなど)
  • 市区町村税の課税証明書(免除の方は非課税証明書)
  • 生活保護受給証明書(生活保護受給者のみ)
  • 乳幼児医療費助成に関する委任状

提出書類の中には印鑑を押さないといけないものもあります。準備は早めにして不備がないようにチェックしてから提出しましょう。

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