本当の自由を手に入れるためには、従業員クワドラントから抜け出すしかない。

前回の記事で、「自分はどのような状態でいたいか」「自分はどんな人間になりたいのか」を考えることが重要であることを書いた。

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私の場合は、簡単に言えばそれなりに自由に気楽に生きて行きたいということだ。しかし自由を手に入れるには、ある程度の経済的自由、つまりお金が必要である。

もちろん、お金が全てではないし、独り身ならなおさらお金が無くても大して問題はない。しかしこの世がお金で動いている以上、やっぱりお金は持っておきたい。そして自由という状態、多くの時間を手に入れるためには、確実にお金が必要になる。

それでは経済的自由を手に入れるにはどうすべきか。それを学ぶには、「金持ち父さん 貧乏父さん」「キャッシュフロー・クワドラント」が非常に良い教材となる。今回は「キャッシュフロー・クワドラント」から、私が最も学んだことを共有していきたい。

本当の自由を手に入れるためには、従業員クワドラントから抜け出すしかない。

タイトルの通りであるが、本当の自由を手に入れるためには、従業員クワドラントから抜け出すしかない。従業員から、ビジネスオーナーか投資家になるしか道はない。

つまり従業員(=人に雇われて働く者のこと)から脱しない限りは、よっぽどの成功を収めない限り自由を手に入れることは不可能と言っていい。

これは著者が提唱している『キャッシュフロー・クワドラント』というフレームワークを基に結論付けられているものであるが、その説得力は強い。

キャッシュフロー・クワドラントとは何か

著者が言うキャッシュフロー・クワドラントとはどういうものか。

簡単に言えば、この世の人間は4つに分類されるということである。「従業員」「自営業(専門職を含む)」「ビジネスオーナー」「投資家」の4つだ。そして以下のような特徴を持っている。

  • クワドラント毎で思考が異なる
  • クワドラント間では論争が発生する
  • 左側の人はお金を求め、右側の人は自由を求める
  • 左側に属する人は右側の世界は見えない、あるいは知らない

クワドラント毎で、その人の持つ考え方は全く異なる。その人にとっての常識とは、そのクワドラントの常識となる。そのため所属するクワドラントが異なれば、考え方も異なる。

クワドラント間で論争が変わってくるのはそのためだ。例を紹介する。

従業員⇔自営業

従業員は自営業・専門職を羨む、もしくは憎む。私はとにかく専門職、すなわちプロフェッショナルに憧れていた。親友が晴れて弁護士になったが、単純にすごいなという言葉しか出なかった。イチローなんて雲の上の存在であった。

しかし従業員クワドラントの多くは、彼らの考え方が理解できず、時には対立する。従業員が専門職の助言を聞かずに暴走する会社が多いのはそのためである。

従業員と自営業⇔ビジネスオーナー・投資家

従業員や自営業の多くはビジネスオーナーの考え方を知らない、あるいは理解ができない。

従業員が言う「給料上げろ」がその典型例だろう。単に求めても、大抵ビジネスオーナーが聞かないのはそのためである。ビジネスオーナーからすれば、いかに安く効率よく働いてくれるかを常に考えているからだ。それで大きな論争へと発展する。

また、時に彼らを憎む。(今は少し落ち着いたが)昔のホリエモンをこっぴどく叩いていたのも、クワドラントが異なるからだ。最近だと、キングコング西野や本田圭佑。彼は専門職からビジネスオーナーへと移行する過程で、専門職および従業員クワドラントから叩かれまくっている。そのかわり、ビジネスオーナーや投資家から称賛を受ける。

そして我々従業員は、彼らが普段なにをしているのか、何を考えているのかを全く知らない。知ったとしても理解できない。彼らは私たちのことをある程度見ることはできるが、私たちには見えないのだ。

従業員クワドラントにいても自由は見えない

この世の大半は従業員クワドラントに所属している。そして従業員クワドラントの性質上、所属している限りは自由を手に入れるのは難しい。成功するのも難しい。

従業員クワドラントの特徴

  • 所属者が多い
  • 別クワドラントに搾取されがち
  • ラットレースに飲み込まれやすい
  • 環境の変化に巻き添えを喰らいがち

従業員はとにかく人が多く、パイが大きい。何も考えずに所属している人が多いからだ。

親が従業員クワドラントにいれば、基本その子も従業員クワドラントへと育てられる。私はその典型だ。『学校』という教育システムは、言い換えれば従業員クワドラント養成システムである。

パイが大きい分、搾取されやすい。従業員クワドラントの常識が形を変えてビジネスと成り、お金を動かしている。

パイが大きい分、常に戦い続けなければならない。そうしてラットレースに飲み込まれる。常に給料というお金を求め、出世競争を繰り広げていく。ポイントは人数が多いことから出世は難しく、そして出世しても大して幸せになれないことだ。

管理職は責任が重く、給料も釣り合わない。よっぽど有能でない限り残業も増えて、自由な時間も減る。出費も嵩み、リスクも増える。住宅ローンや車というドデカイ固定費を持つと、尚更である。

「出世を望む人が減った」「車を買う人が減った」「退職者が増えた」と懸念を抱いているおっさんが多いが、お粗末にも程がある。若者は、従業員クワドラントの限界に気付き始めているのだ。

従業員クワドラントの世界と常識

「学歴がものを言う」
「出世すれば楽になる」
「転職すれば道が開ける」
「リスクを取らない」

これらは従業員クワドラントが作り出した典型的な常識である。そしてこれらの常識は、別のクワドラントでは非常識である。

転職はまさに従業員クワドラントの世界である。転職しようが、あなたは従業員クワドラントの世界に所属していることに変わりはない。転職によって環境を変えることはできるが、状況は大して変わらない。安直に転職して失敗する人が多いのはこのためである。転職する前に、先ずは自分の思考を見直すことをおすすめする。

「ビジネスマナーを極める」「英語・会計・ITが分かれば出世する」とか色んな教材・自己啓発書が売られているが、これらも従業員クワドラント界が対象であることを理解してほしい。

ある人の言葉の真意や真偽を知りたければ、その人がどのクワドラントに所属しているのかを考えてみよう。従業員か投資家かで、「学歴なんて関係ない」に意味が変わってくるからだ。度々多くの常識がネット等で論争になるが、どの所属の人が発言しているのかをチェックしてみよう。

巻き添えを喰らう、環境の変化

従業員クワドラントは、大きな環境の変化により度々多大な巻き添えを喰らうことになる。以下がその典型である。

  • 高度プロフェッショナル制度
  • 貯蓄から投資へ

高度プロフェッショナル制度は、本来であれば自営業・専門職クワドラント用の制度である。しかしなぜか従業員クワドラントが巻き添えを喰らう。また、本来「自営業・専門職」クワドラントに所属しているはずのITエンジニアは、日本ではなぜか「従業員」クワドラントに所属させられている。摩訶不思議である。

「貯蓄から投資へ」という大号令のもとNISAやら確定拠出年金やらが整備されつつあるが、これは従業員クワドラントから投資家クワドラントへ強制移行させられるようなものである。この変化についていけない従業員は実施しないし、実施したとしても投資家の思考法が備わっていないため結局誰かに任せることになり、大きな利益は得られない。投資信託なんかはそれを表す良い例だろう。

また、これから確実に年金は減るし、寿命と共に定年が伸びることは間違いない。そういった環境の変化をモロに受けるのが従業員クワドラントなのである。

従業員クワドラントから抜け出すためには

従業員クワドラントはもう嫌だ、自由を得ることができるビジネスオーナーや投資家へ抜け出したい。そう考えた時に、まずどうすべきか。それは、思考を変え、常識を変えることである。これをやらない限り、どんなにもがいても従業員クワドラントに居座り続けることになる。

ちなみに著者はまずビジネスオーナーへと移行し、その後投資家へと移行することを勧めている。投資家になるにはビジネスを理解する事が必須だからである。

Be(なる) – Do(する) – Have(持つ)

私もそうだが、思考より行動だろう。なんて思っている日もあった。

多くの人は尊敬する自由人や金持ちに従い、その人の暮らし方を真似したり、同じ株や不動産を買ったり、同じ物を持ったりするようになる。しかし、それは大きな間違いだ。

本文にも書かれているが、まず思考を変えなければならない。どのような人間になるのか、すなわり「なる」ことを追求しなくてはならない。なぜなら以下のような考え方や常識は、投資家やビジネスオーナーになるには足かせになるからだ。

「みんな買う(する)から私も買う(する)」
「リスクを取らない」

投資家やビジネスオーナーは自分の頭で考え判断して物事を決めるし、リスクは取ってなんぼである。彼らの知識は、リスクを下げられるから。私たちはリスクという言葉を極端に嫌い、とにかく安全策を取る。それでは投資家やビジネスオーナーへと移行できない。

思考が変われば、自ずと自分が取るべき行動が分かってくるし、チャレンジすることができる。失敗を何度もするだろうが、立ち直ることができる。急に変わることは出来ないが、焦らず移行することができるだろう。

移行する者にふりかかるもの

当然、思考が変わりクワドラントが変われば、今の環境に変化が訪れる。

人間関係は確実に変化する。特に家族や恋人からの反発は大きいだろう。基本的に多くの人は同じクワドラント同士で結婚するだろうが、そりゃいきなり夫から「起業するわ」「投資するからリスク取るわ」なんて言われたりしたら、たまったもんじゃないだろう。最悪の場合、関係が崩れるリスクだってある。

移行する場合は度々と大バッシングを受けることになる。前に挙げたキングコング西野や本田圭佑が良い例だ。彼らは我々庶民から批判されるが、我々の場合は家族や恋人、友人や会社の人々から批判を受けることになる。

金融資産にも変化が起こるだろう。従業員は「貯金」こそ生きる術であるが、彼らに「貯金」という概念はない。「投資」である。あなたの資産ポートフォリオは確実に変化するし、リスクのとり方を間違えて大損する。お金が無くなる。最悪借金を抱えることだって十分にあり得る。その点も覚悟が必要になる。

しかしそれに取って代わってあなたには新しい人間関係が生まれるだろうし、知識も増える。資産も従業員クワドラントと比べれば信じられないほど増やせるし、最終的に自由を手に入れることだってできる。

増えてきた、左側から右側への移行者

幸いにも、近年左側のクワドラント(従業員、自営業・専門職)から右側のクワドラント(投資家、ビジネスオーナー)へと移行するものが増えてきている。そういった環境に整備されてきているのだ。

政府もそれを後押ししている。転職の増加、副業の解禁、働き方改革などはその施策の1つだ。

『YouTuber』『プロ◯◯』『インフルエンサー』などの新しい職業。「好きなことして生きていく」といった時代の潮流はまさに従業員クワドラントからの脱却を表しており、従業員クワドラントの限界を知った若者はどんどん移行し始めている。

個人だけでなく、芸能界やスポーツ界からも移行者が増えてきた。元SMAPの香取・草なぎ・稲垣、キングコング梶原、メンタリストdaigo。彼らは大バッシングを受けているが、先駆者であり挑戦者である。

従業員クワドラントは決して無くなるわけではないが、環境に変化が現れるのは間違いないし、これからその流れは顕著になっていくだろう。動くなら早いほうが良い。

さいごに

これまで、本当の自由を手に入れるには従業員クワドラントから抜け出す必要があることを書いてきた。

だからといって「従業員は最悪だ」「今すぐ従業員クワドラントから抜け出せ」と言いたいわけではない。従業員でいることに幸せを感じている人、今の仕事をチャレンジングに思っている人は、全く抜け出す必要はない。むしろ私はそんな人がものすごく羨ましい。

事実、従業員クワドラントに留まるのも悪い選択ではない。思考を変えないのも、人間関係も変わらないのも、言ってしまえばめちゃめちゃ楽だし、なにもネガティブなことだらけではない。批判にもさらされない。

ただ、今の状況に不都合を感じている人や将来を不安に思っている人には、この従業員クワドラントという世界から抜け出すことも1つの選択肢として考えてほしい。そうすれば色んな可能性に気づくことができるはずだ。考えた上で留まることを覚悟できれば、それもまた良い選択だろう。

私は鬱を経験し、これから40年以上も従業員クワドラントで生きていくことに限界を感じた。だから先駆者に倣って別のクワドラントへの移行を目指すつもりである。

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