『技能習得手当』公共職業訓練時に貰える手当

技能習得手当

制度について

対象者

基本手当(雇用保険)の受給資格者で、公共職業訓練を受講する者

補助金額

受講手当:最大2万円
通所手当:最大月額42,500円

申請方法

ハローワーク(公共職業安定所)で技能習得手当の申し込みを行う

技能習得手当とは公共職業訓練を受ける方が対象となる給付制度です。失業者の技能習得でかかる経済負担を軽減し新しい職業に就けるようにサポートするためにつくられました。

しかし、実際に公共職業訓練を受けたいけどどうしたらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は公共職業訓練について徹底解説します。

技能習得手当とは

ではそもそも技能習得手当とはなんなのでしょうか。ここでは技能習得手当に関する基礎知識を紹介します。

技能習得手当とは

技能習得手当は「失業等給付」の1つで失業した方が対象の手当で、公共職業訓練を受ける場合にのみ利用することができます。

さらに公共職業訓練を行っている間に基本手当の給付日数の終了日をむかえても訓練終了まで基本手当は支給され続けますので、非常にメリットのある手当です。

例えば、基本手当支給残り日数50日で公共職業訓練を90日受けると基本手当支給日数の50日をすぎても、公共職業訓練終了日の残り40日まで基本手当の支給が続きます。

そして技能習得手当も支給されます。

基本手当については以下をご覧ください。
雇用保険の基本手当(失業保険) 『雇用保険の基本手当(失業保険)』失業中の生活費を支援

技能習得手当は受講手当と通所手当に分かれる

技能習得手当は「受講手当」と「通所手当」からなるものです。

受講手当基本手当の支給期間内に公共職業訓練を受けた場合にのみ1日あたり500円が支給されます。支給日数は上限が40日ですので、受給額は上限20,000円となります。
通所手当公共職業訓練先までの交通費です。1ヶ月の上限は42,500円で支給日数の上限はありません。

公共職業訓練は大きく分けて2種類ある

公共職業訓練は公共団体が運営しています。ハローワークで求職活動しながら受けることができます。そんな公共職業訓練は大きく分けて2種類あります。

  • 独立行政法人「高齢・障害・求職者雇用支援機構」の職業訓練
  • ハローワークが実施する求職者向けの職業訓練

職業訓練はどちらも期間が3ヶ月から1年程度でそれぞれで行っている職業訓練が異なります。

独立行政法人
「高齢・障害・求職者雇用支援機構」
ものづくりが中心の職業訓練

電気設備課:電気工事作業者になるために必要な電気配線の施工や電気配線図の作成など

金属加工科:溶接工や機械板金工になるために必要なガス溶接や鉄鋼材料の加工など

ハローワーク事務職や介護分野が中心

ITシステム科:基本情報技術者試験対策、ITパスポート、ワードやエクセル、アクセスの操作プログラミングなど

総務・経理実務科:企業の総務や経理の講義や実習

介護職員実務者研修科:介護福祉士取得のための技術や知識習得など

 

上に挙げたのは一例で各都道府県で職業訓練の内容や開始時期が違いますので、気になる方はお住まいの地域のハローワークで問い合わせてみましょう。

技能習得手当の受給条件は?

技能習得手当の受給条件は基本手当の給付日数期間内に公共職業訓練を受けることです。そのため、まずは雇用保険の基本手当の受給条件を満たす必要があります。

雇用保険の基本手当の受給条件

雇用保険の基本手当の受給条件は以下になります。

雇用保険の基本手当の受給条件
自己都合退職【正当な理由あり】
離職前の過去1年間、通算6ヶ月以上被保険者であること
【正当な理由なし】
離職日前の2年間、通算12カ月以上被保険者であること
 会社都合退職離職日以前の1年間、通算6ヶ月以上被保険者であること
その他の退職離職日前の2年間、通算12カ月以上被保険者であること

この受給条件を満たしていないと雇用保険の基本手当の受給対象になりませんので気をつけましょう。

雇用保険の基本手当の受給期間

雇用保険の受給期間は公共職業訓練にも関わってきます。なぜなら雇用保険の基本手当の期間内でないと公共職業訓練を受けることができないからです。ここでは雇用保険の基本手当の受給期間について解説します。

自己都合退職の場合の期間

自己都合で退職した場合、給付期間は以下のようになります。

被保険者の期間
区分1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
全年齢90日

支給残日数31日以上

120日

支給残日数51日以上

150日

支給残日数61日以上

自己都合で退職した場合、待機期間と3ヶ月の給付制限がかかることありますので、退職したらすぐに申請手続きを行いましょう。

ちなみに長時間労働やハラスメントが原因で退職した場合は、会社都合退職に変更することができますので、ハローワークに相談してみるといいでしょう。

会社都合・定年退職の場合

会社が倒産したり、解雇や契約終了などの会社都合により退職した場合、「特定理由離職者」とされます。会社都合で失業した場合は、給付日数が自己都合退職よりも長くなることがあります。また、自己都合であっても理由次第で「特定理由離職者」になります。

  • 会社の倒産
  • 解雇や給与未払い
  • 親の介護などの家庭の事情
  • 大きな病気を患った
  • 転勤や結婚などで住所が変わり通勤が難しくなった
  • 保育園が見つからなかった

会社都合退職や特定理由離職者の給付期間は以下になります。

被保険者だった期間
区分1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
30歳未満90日90日120日180日
30歳以上35歳未満120日180日210日240日
35歳以上45歳未満150日240日270日
45歳以上60歳未満180日240日270日330日
60歳以上65歳未満150日180日210日240日
◎会社都合もしくは定年退職の場合の支給残日数

基本手当の給付日数が90日・120日:1日以上
基本手当の給付日数が150日:31日以上
基本手当の給付日数が180日:61日以上

支給残日数が足りないと公共職業訓練を受けても技能習得手当の対象外になり、基本手当の給付延長もなくなりますので注意しましょう。

公共職業訓練を早退や遅刻したらどうなる?

病気など正当な理由による早退や遅刻の場合は支給されます。しかし、正当な理由がない場合は支給されなくなりますので気をつけましょう。支給するかどうかは職業訓練校が決定します。

正当な理由がなくても、たった数分間だけ遅刻するなどの場合は、不支給にするのは気の毒だと柔軟に対応してくれる場合もありますが、正当な理由がないのに早退や遅刻をすると不支給になるかもしれないと考えておいたほうがいいでしょう。

通所手当支給額はどうやって決まるの?

通所手当は区分によって変わります。

原則交通機関などを利用する

原則電車やバスなどの交通機関で行きます。そしてその支給額は自宅から公共職業訓練を行う場所まで、ハローワークが定めた最も安い経路での交通費が支給されます。

例えば、乗り換え1回で20,000円の経路と乗り換え2回で15,000円の経路があれば、後者の交通費が支給されます。

支給対象にならない日がある場合は、日割りで減額されます。

例えば、1ヶ月15,000円の定期代で7月6日から公共職業訓練が始まった場合、やむを得ない事情で4日間欠席した場合、

15,000円×20日÷24日=12,500円

が支給されます。

自動車などを利用する場合

自動車などを利用して公共職業訓練の場所に通う方には、以下の金額が通所金額として指定されます。

  • 片道10km未満:3,690円
  • 片道10km以上:5,850円
  • 厚生労働大臣が定める地域に住んでおり、片道15㎞以上:8,010円

なお、自動車を使わなくても通える方で片道2km未満の場合は通所手当は支給されません。

このように通所方法で通所手当の支給額が決まります。最大で42,500円まで支給されます。

技能習得手当の申請方法

技能習得手当を受給するには公共職業訓練の申し込みと技能習得手当に申し込む必要があります。ここでは公共職業訓練の申請方法と技能習得手当の申請方法をご紹介します。

公共職業訓練の申請方法

  1. ハローワークで受講申し込みをする
  2. 選考会で筆記試験や面接を受ける
  3. 合格したら、ハローワークで手続きをする
  4. 受講開始

ハローワークで受講申し込みをする

お住まいの地域のハローワークに行き、職業訓練に申し込みを行います。申し込みには以下の書類が必要になります。

  • 受講申込書(ハローワークでもらいそのまま記入)
  • 証明写真(3㎝×4㎝)
  • 雇用保険受給資格者証(基本手当の受給資格証明となります。基本手当の手続き後に配布)

選考会で筆記試験や面接を受ける

申し込めばすぐに参加できるというわけではなく、選考会に参加し筆記試験や面接を受ける必要があります。

筆記試験の内容は中学校卒業レベルの国語と数学です。

合格したら、ハローワークで手続きをする

合格したら、ハローワークで再度手続きをする必要があります。手続きの際には以下の書類が必要です。

  • 合格通知書
  • 雇用保険受給資格証
  • ハローワークカード(ハローワークで発行)

受講開始

訓練初日に行われる入校式に出席し、受講が始まります。

技能習得手当の流れ

技能習得手当は入校式の後に申請します。公共職業訓練とは別に技能習得手当を申請する必要がありますので、忘れずに行いましょう。

技能習得手当は訓練開始前と訓練開始後にそれぞれ手続きする必要があります。

訓練開始前の手続き

技能習得手当の申請には以下の書類が必要です。

  • 公共職業訓練等受講届と通所届(1枚の用紙で用意できます。合格通知に同封か入校式当日配布。もしくはハローワークのホームページからダウンロード可能)
  • 雇用保険受給資格者証

必要書類を添えてお住まいの地域のハローワークに提出します。

訓練開始後の手続き

実際に訓練が始まれば、訓練の受講状況をハローワークに報告するために、公共職業訓練等受講証明書を失業認定日(公共職業訓練受講中は月末)に提出します。

なお、訓練開始後に行う手続きは受講中なら訓練校が代わりに行ってくれます。つまり訓練開始前にしっかり手続きをしておけば、安心して技能習得手当を受給することができます。

なお基本手当の場合は、ハローワークに認定日に行って職員と面談しながら求職活動の状況を報告する必要があります。

しかし、公共職業訓練を受講していれば、訓練校が手続きを行ってくれますので、ハローワークに行く手間がありません。

基本手当の給付日数が残っていないと技能習得手当を受けられない!

基本手当の給付日数が一定以上残っていないと、技能習得手当の対象外となりますので注意しましょう。

基本手当の給付残日数が足りないと、技能習得手当は給付されなく、さらに基本手当の給付延長も出来ません。

公共職業訓練は有償でも受講ができますが、失業中は収入が安定しませんのでやはり給付日数が残っている間に受講し、技能習得手当を受けたほうがいいです。

なお、公共職業訓練は開講の1ヶ月から1ケ月半前に締め切りになることも多いです。そのため、職業訓練を受講して技能習得手当を受給したいなら、離職してからなるべく早く予定を組みましょう。

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