私が就活でやったことまとめ

 去年、就活を経験したので、どのように考えてどのように行動したかを書き記しておく。なおこの記事は、一般的な就活に臨もうとしている4年制大学のハイエンドではない一般的な文系学生で、行きたい業界・企業は明確に決まってないけど、とりあえず就活は頑張ると意気込んでいる人を想定している。

以下プロフィール 
4年制私立大学文系。大学は、とりあえずフィルターでは落とされないといったところ。浪人留年経験なし。資格は普通自動車第一種免許のみ。留学経験なし、TOEIC受けた経験なし。

 去年は景気も良くて、やりやすかったと思う。ほとんどの友人が、どこからか内定を貰っていた。
 就活制度への批判は後を絶えないが、誰もが様々な業界の、様々な企業に入社できるチャンスがあるという点で、そこまで悪くないんじゃないか、と思う。後ろ倒しも、『文系』である私には、むしろ自分と向き合える時間が増えて良かったんじゃないか、と感じている(学生最後の夏休みが飛んだことは極めて残念だったが)。もちろん見直さななければいけない部分もあるだろうが、就活生である私達は、就活制度を批判するよりも、今自分は何をすべきかを考えるのが賢明だろう。

Super Opening Live 2011

 それから、就活なんて人それぞれまったくやり方が違うし、私のやり方が正しいわけでも、また誤っているわけでもない。
 
・いつから始めるか
・業界を絞るか
・職種を絞るか
・第一志望を定めるか
・セミナーに参加するか
・予算に制限があるか
・単位は取っているか
・いつまでに終わらせたいか
 
 これらが全て被る就活生はなかなかいないだろう。就活中は、細かいところから大きいところまで、様々な意思決定を行っていく必要がある。その中で、全て友達に合わせる人なんていない。その1つ1つの決定で、あなたの就活はどんどん変化していくはず。それが正しいかどうかなんて分かるはずもなく、自分で道を作っていくしかない。
 
 その上で、他人の意見を参考にするのは非常に大事だと思うが、それを鵜呑みにするのではなく、自分で考えて判断することが、何よりも大事だと思う。なので、これから記していくことにも批判的な思考を持って、良いなと思ったら活用すればいいし、違うなと思えば捨てれば良い。もしかしたら私が行った就活すべてに対して懐疑的な人もいるかと思うが、そうやって考えた上で取捨選択することに、大きな意義がある。
 
 

1.就活に向けて準備した

  これから就活を始める人には是非心に念じて頂きたいと思うことがある。それは「就活に向き合え」ということだ。こんな当たり前のことを申し上げるのは、そもそも、初めからスタート地点に立たない人が一定数いたりするからである。

 そして、向き合うためには、これも当たり前だが時間が必要だ。時間を確保しなければ、何も始まらない。そして、時間を確保するためには、入学時からある程度の準備が必要となると思っている。

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時間を確保するために準備してきたこと

お金

 まずは、お金。就活には、結構なお金が必要となる。その主要な使い道は、やはり交通費である。お金は、残念ながら各家庭によって全く状況が変わるから、自分の努力だけでは難しい物が有る。私は幸いな事に、学費や就活にかかる交通費等は、両親が支援してくれた。そのため大きな苦労をしたわけではないが、ある程度はアルバイトで稼いだお金を貯金して、必要な時に引き出せるようにしておいた。
 
 
Japanese Yen BillsJapanese Yen Bills / Japanexperterna.se
 
 しかし、ある友人は教科書や交通費、食費等を自分で出している人がいた。そういった方は、お金を稼ぐのに必死で、なかなか就活の時間を確保することが難しくなってしまう。しかし、就活の頑張り次第で、良い給料や良い福利厚生を得られるのだから、少しでも就活に向き合えるように戦略を立てておきたいところだ。後々のことを考えれば、両親に頼むか、あるいは奨学金を利用するなどして、お金の不安をなくしておくべきだと思う。
 
 もちろんそれらを見越して、入学時から自分で少しでも貯めておきたいところ。ただ、やはり学生の本業は学業であると思う。故に「お金を稼ぐ」ことに大きな批准をおいてほしくないというのが正直な気持ちではある。学業は、就活でも、それ以上に社会に入ってから必ず役立つと信じている。
バイトは接客業

 学生がお金を稼ぐための最もメジャーな方法が、アルバイトだろう。その中でも、私は接客業のアルバイトを選んだ。これが、非常に役立った。

 ある面接官の方にアルバイトは何をしてるか聞かれたことがある。これは常套な質問だが、私がレストランと答えると、その方は納得した表情で、「私自身の経験ですが、アルバイトで接客業をしている人は、面接でもかなり話しやすい傾向にあるんです」と仰っていた。

R0019697R0019697 / Hiro – Kokoro☆Photo

 面接はコミュニケーションであるから、やはり誠実さや、表情の良さなどがかなり大事になってくると思う。サービス業でバイトをすると、そういったスキルが自然とついてくるようになった。私はもともと初対面の人と話すのが苦手なタイプであったから、アルバイトは接客業ができるとこに入ろうと思っていた。今思えば、その選択は正しかった。私と同じように人見知りな方だったり、話すのが苦手な方は、ぜひ接客業にチャレンジしてほしい。

 その中でも身だしなみや敬語も厳しく指導してくれ、かつお客様と密接にコミュニケーションが取れるという点で、居酒屋などよりも、スタバ・マクド・ユニクロなどが特に良いかもしれない。主観的な意見だが。

単位

收心操預備收心操預備 / 【J】
 
 こればかりは、やはり1〜3回生のうちに余裕を持って単位をとっておくのが良い。残念ながら今の就活では、学習内容が重視されませんので、好成績を狙うに越したことはありませんが、とにかく多く取っておくのが良い。
 私は、3回生終了時に120単位で、残りは卒論だけという状況だったので、4回生前期は就活だけに向き合えることができた。授業を受けながら就活も、というのも決してできなくはないが、私はこれで良かったと思う。
 
 さて、卒論だが、こちらも計画的に研究を進める必要があった。私の学部では3回生からゼミが始まり、私のゼミでは個人研究で3回生から研究を進めていく形式だった。この場合、とにかく勝負は3回生である。3回生の時点で、どこまで研究の準備ができるか、それにかかっている。私は、4回生時にはある程度の準備をすますことができ、あとは実験と分析、考察のみだけという状況だった。そのため、就活の本格的な時期である4回生の前期は、全くと言っていいほど研究をしなかった。もちろん、これは文系だからこそという方法では有るが、そこはしっかり活用すべきだ。

 余談だが、一番最悪なのは、4回生時から卒業論文が始まるゼミだ。私の友人がそのようなゼミだったが、提出前はかなり追い込まれていた。ゼミ選びも、重要な選択なのかもしれない。

 

就活中は就活だけに専念した

 就活中(ここでは3回生冬期〜4回生前期)は、なるべく邪念を取り除くことにした。4回生前期の授業はゼミだけ、またアルバイトはきっぱり辞めた。いろんなことを同時に抱えるのが嫌だったからだ。ましてや就活という一大イベントがあるのに、バイトなり単位なり、他のことで頭を使うのが嫌だった。仕事で苦労するだろう。
 ただ、これは人による。なぜなら授業に出席すること、バイトに行くことが息抜きになる人だっているからだ。なので苦にならない人は、もちろん辞める必要などない。
 
sunrise flowersunrise flower / bjimmy934
 
 就活だけに向き合うことのメリットを伝えておく。ずばりコンディションである。就活だけの予定しか無ければ、基本的に夜は時間が空くことになるから、その時間で息抜きをすることが可能になる。故に、早寝早起きが実現可能となる。就活だけに言えることではないが、睡眠時間が結果を大きく変える、と私は思っている。就活はかなり頭を使うし、かなり疲れる。それを寝不足で臨むと、自分の力を発揮できない。しっかり寝るからこそ、頭も体も万全な状態で、就活に臨める。課題があったりバイトが有ったりすると寝不足やストレスに繋がるから、やるならば無理は禁物だ。

 ここまで述べてきたように、事前の準備が極めて重要である。せっかく行きたかったセミナーや面接、あるいは情報収集や対策のための読書や新聞購読などが、お金や時間の関係で出来ないというのは、もったいないとしか言いようがない。やるならば万全で、後悔のない就活にしてほしい。

 

準備しておけばよかったと後悔していること

 後悔していることだってもちろんある。私は、入学当初は全くと言っていいほど就活に照準を当てていなかったものだから、「あぁ、やっておけばよかったなあ」と思っていることがいくつかある。

習慣をつける

 3年間無駄に過ごしすぎた、というのが正直な感想であり、コツコツでも良いから色々な習慣をつけておくべきたったと後悔している。「習慣が人を創る」と言うし、それが血肉となるもの。習慣はどちらかというと人生を豊かにするものですが、それはすなわち就活を有利に進められるとっておきの武器となるだろう。

 

1MX [Explore; 4/23/11]1MX [Explore; 4/23/11] / Minhimalis

 例えば、身だしなみを気にする習慣がある。これは主に男子特有の問題であるが、身だしなみは普段の習慣がものをいう。これらは世を素晴らしいほど楽しんでいる男性(これをリア充と言う)ほど特に気をつけており、我々は存分に見習うべきものである。髪、髭、眉毛、鼻毛などはしっかり気をつけておかなければならない。鼻から毛が出てたりすれば、酷い目にあう。私はそういった部分が非常にがさつであり、よく鼻から出ていて、友人にからかわれた思い出がある。そのトラウマが残り、気をつけるようになった。

 服装も、普段から清潔感のある着こなしを心がけるだけで、かなり印象が変わる。またこれは私が最近感じたことだが、好きな服を着て出かけると、気持ちが高揚して、楽しい感覚を味わうことができる。他人だけでなく、自らをも幸せにする、素晴らしい習慣である。

 

BookshelvesBookshelves / gpoo

 読書をする習慣も身に付けておきたかった。就活としてのメリットを挙げるとするならば、まずは自分の興味が広がる。今まで全く触れていない分野を知るきっかけになり、行く行くは志望業界へと発達する可能性だってある。私もそうであったが、多くの学生は「なんとなく」この業界・企業に行きたいと思っていて、明確な理由が答えられなかったりする。それが、入社後の大きなギャップに繋がっている。私はある程度業界を絞って臨んでいたが、もっと読書をしていれば別の業界に興味を持っていたかもしれないし、そう思うと、それは大きな機会損失だった。

 語彙力の向上も期待できる。ESや面接で「伝えたいのに上手く伝えられない」というのは、大きな損失である。それが不採用の要因であるかはとうとう分からないが、ある程度の後悔や損失はなくしておいた方が、すっきりするものだ。

 

StudyStudy / Moyan_Brenn

 毎日15分だけでも勉強する習慣。これだけは身に付けておくべきであり、最大の後悔である。

 「学生の本業は学業だから、そこを中心とした生活を送る」という大まかな目標を立てていた。故に、基本的に授業は欠席せず遅刻せず、課題もしっかりこなしていた。しかし、授業に関する勉強だけしかしておらず、自ら積極的に勉強するということはなかった。私には基礎教養が抜け落ちており、これが入社後に足枷となるのは目に見えている。例えば英語だったり、経済だったり、コツコツとやっておくべきだった。15分といえど、4年間で計算すれば、とてつもなく大きな時間となる。この習慣をつけるだけで、4年間の成長具合はだいぶ変わっていたはずだ。

 今はその時間を取り戻すため、この習慣を身に付けている途中である。15分というのは、習慣化するにあたって丁度いい時間だと思う。15分だけならなんとか頑張れる。そう思えるからだ。現代では、例えばUdemyとかSchooとか、そういった学習動画サイトがかなり充実しており、手頃にやりやすくて重宝している。

 例えばこの習慣をもとにしてTOEIC900点が取れれば、それだけで実績と自分の性格(就活用語で「強み」と言う)双方をアピールできる。これはぜひ1回生のうちに身に付けて欲しい。

 

 余談だが、今私は簿記や財務諸表の勉強をしている。もはや義務教育化しても良いんじゃないかと思うほど、有益な知識であると思う。就活なら、企業分析に非常に役立つだろうし、それを基に面接でも話せる。その前に「この会社有名だけど、けっこう危うい」と気付ける。まあ、それだけなら例えば『決算書で読み解く100大企業ランキング』とかがあったりするが。ただ簿記を基にした経営分析力を身につけると、良い差別化になるかもしれない。ちなみに私が受けていた講義でおすすめされたのは、『経営分析入門』だった。

 

Large lecture college classesLarge lecture college classes / kevin dooley 

 

学歴

 残念ながら学歴社会は未だに残っている。『NewsPicks』なんかはそればかり取り上げており、より嫌悪感が増す。が、批判したくなるというより、単純に羨ましい。中高生の時にそれを知っていればなあと、たまに思う。幸いなことに私はまあまあ名の知られている大学に行けたが、いわゆる学歴フィルターに乗れない大学であれば、厳しい思いをするかもしれない。この話題は非常に尖りのあるものなので、これ以上言及するのは控えておく。

 

就活に向けてインストールしておいたアプリ 

Have A BreakHave A Break / Jimmy Benson

 もはやスマートフォンは必須アイテムと言えるが、ノートパソコンも同じくらい必須だった。

 就活が始まる直前、使用していたパソコンが2年と少しであっさり壊れたものだから、これを機にiPhoneと相性の良いMacbook airを購入した。大学に持っていくことを想定していたから、11インチにした。これは、正解だった。ESを書くだけならPagesでも困らないし(卒論では互換性に手を焼いた)、持ち運びも楽だったからだ。自分のノートパソコンを持っていない友人は、苦労していた。スマートフォンだけでも頑張れば乗りきれるが、持っていたほうが良いと思う。

Any.do – リストを行う簡単な、毎日のタスクマネージャのチェックリスト&オーガナイザー
 
 普段から利用していたTo.Doリストは、就活でも大変重宝した。

就活メール・テンプレ – ビジネスメール・新卒面談の雛形/例文を多数収録
 
 敬語やマナーにそこまで恐怖心は持っていなかったが、これを利用することで、ある程度形式あるメールを作成することが出来た。

SPI言語 【Study Pro】
 
 筆記試験に自信がなかったから、移動時間などを使って勉強した。この利用法は自分にあっていた。

 読書をしない大学生が増えているらしいが(参照)、私はどちらかというと読書をしている大学生になる。多くを読んでいるわけではないが、就活にも影響を与えた書籍を紹介する。

 まずは『入門 考える技術・書く技術』。私は3回生の時に読んだが、1回生時に読むべき書籍だったと思う。論理的思考法を知り、身に付けるのに最も適していると思う。私の就活は、ESやグループワーク、面接においてもこれが根幹にある。この次に読んだ『問題解決』も良かった。この書籍が学問や卒論に幅を利かせてくれ、ゆくゆくはこうした活動が期待できる業界・職種を選びたいと思うようになった。

2014-12-13 Sketched Book - Start With Why - Simon Sinek2014-12-13 Sketched Book – Start With Why – Simon Sinek / sachac

 TEDで観た有名な動画で知ったサイモン・シネックの『WHYからはじめよ』も、私に大きな影響を与えた。企業ドメインに関するものであるが、私にとっては自分自身を見直すのに役立った。それは結果的に、ESや面接において志望動機や自分の考えを述べるのに大いに役立った。

 『第五の権力』や『アーキテクチャの生態系』、『暴露』を読んでからよりITの面白さを知り、より興味を持つようになった。『暴露』に関しては、その影響でインテリジェンスや地政学の講義を受講するきっかけに繋がった。それから『ウェブ進化論』と『ウェブ時代をゆく』をセットで読んで、現代における人生の面白さや可能性を実感するようになった。要するに情報社会に興味を持ち、そのような企業に入ってみたくなった。

 

2.就活モードに切り替えた

 3回生になって、いよいよ「就活」という言葉に敏感になってきた。ここが1つの岐路になるだろうと思い、とにかく環境を就活に染めることにした。

就活手帳を購入した

 形から入るのに最も適しているのが、就活用の手帳を買ってしまうことだろう。中でも、時期が来ると就活用に作られている手帳が生協にずらりと並ぶので、迷わずに購入した。手帳としての機能だけでなく、エントリーリストやマナーガイドもあったりして、利用しやすい。これを買って使うことで、自ずと就活に対して意識が芽生えてくるのを実感した。

I got a 2015 pocket planner.I got a 2015 pocket planner. / fukapon

学内セミナーにとことん参加した

 私の大学はわりと就活に対して熱心だった(というか、今時そうしなければ生き残れないのだろう)。OBや社員、時には偉い役職の方を招いての講演もしくは座談会。自己分析セミナー。企業分析セミナー。ワークショップ。マイナビセミナー(という宣伝)。日経セミナー(という宣伝)。などなど、毎週のように何かしらの学内セミナーが開かれていた。

 可能な限り、参加した。これもやはり学びに行ったというよりは、意識を芽生えさせたという方が目的として大きかった。とにかく就活だ、就活が大事なのだと頭でイメージさせる。それが重要だったし、実際役に立った。

基本的にセミナーは講義終わり後であるから、夕方や夜であることが多い。アルバイトを辞める選択は、選考よりもむしろセミナーに多く参加できるという点で活きた。

就活本を買ってみた

 就活本なんて必要ないと言う人をよく見かけるが、必ずしもそうとは限らないことを伝えておきたい。最初に言ったように、自分で判断することが大事なのだ。就活本は役立たないと決め込むより、時間があれば読んでみて、それで判断すればいい。確かにどこかで聞いたような情報ばかりが載っているかもしれないが、利用できそうな至言が隠れている可能性もある。実際中には使える情報が沢山載っている書籍もあった。『凡人内定戦略』はわりと使えるものがあったし、読み物としても楽しめた。

 それ以上に気楽に読めるのが、就活を題材にした小説だ。役には立たないかもしれないが、意識を芽生えさせるという意味では非常に有用に思える。個人的には就活とSNSが絡む『何者』(内容は完全にファンタジーで、ツッコミを入れたくなる)と、人事部目線で話が進む『あの子がほしい』を勧めたい。

 

3.戦略・計画を立てた

第一志望はなく、第一志望群とした

 第一志望企業は、結局最後まで存在しなかった。というより、させなかった。どちらかと言うと、内定を貰ったところから選ぶというスタンスで臨んだ。理由は簡単で、その方が気楽だからだ。第一志望を決めてしまうと、視界が狭くなるだろうし、何よりそこに落とされた時の落胆具合は恐ろしい物になるだろう。

 また、そこまでして行きたい企業なんて見つからないとも考えていた。何人ものOBと会ったり、その企業でアルバイトなり長期インターンなりして見極めた上で、それでも行きたければ第一志望にすればいいと思うが、生憎私にはそんな経験がなかった。就活だけで知る情報だけで第一志望と固めてしまうのは、やや危険に思える。企業なんて一長一短であるから、自分にとって本当に良い会社など簡単に見つかるはずもなく、それならば執着を分散させたほうが良い。

 最終的には入社したいと思える企業群を第一志望群、最悪入社してもいいかなと思える企業群を第二志望群、それと練習用の企業群の3つに分類した。

 ちなみに、選考の日程が被るかと不安になって優先順位を考えようか迷ったのだが、長期化の影響で全く被らなかった。昨年だけの特典の1つである。

テーマは決めるが、絞り過ぎない

 エントリーする企業を選びすぎてしまっては意味が無いので、少しでも興味があればプレエントリーするなり説明会に行くなどしてみた。そこで「違うな」と思えばそれでいいし、「いいな」と思えばそれはそれで良いのだ。とにかく、時間がある限りは情報を得てみることにした。とはいえ自分がエントリーする企業数なんて、どれだけ頑張ってもちっぽけである。そのちっぽけのために、ある程度のテーマは決めておいた。自分の好きなように決めればいいが、私は業界を幾つかに絞っておいた。

 手っ取り早いのは自分は何に重点をおいているのかを自分に問いかけ、見つけることだ。「企業規模・将来性・安定性・ブランド・業種・仕事内容・やりがい・雰囲気・給料・初任給・地位や名声・勤務時間・ワークライフバランス・結婚・人間関係・趣味・勤務地」、いくらでも出てくる。これらを明確にできれば、エントリー企業を絞りやすくなる。しかし、全ての理想に応える企業はおそらく存在しない。だから優先順位をつけよう。

まずは内定を1つ取る

oneone / andrechinn

 「内定を取ることを目的化しない」とはよく聞く言葉だが、状況によっては誤りである。就活全体を通して内定を取ることを目的とすればそれはもちろんミスマッチを生む可能性が高い。しかし「就活における自分の価値を高めて、第一志望群の企業から内定を貰うこと」を目的とすれば、まず他の企業から内定を1つ貰うことは極めて有効で、合理的である。(まあその時点で内定を1つ取ることは目的ではなく目標となっているわけだが、)とりあえず内定を1つ取ることは重要であると考えた。

 それだけで、自分に対して色んな効果が表れる。まずは、気持ちが楽になる。自分を受け入れてくれる会社の存在を確認できたことで安堵感が生まれ、就活をリラックスして臨めるようになる。自信にも繋がる。過信はよくないが、自信は必要である。市場価値も、少なくとも内定を1つも持っていない学生(ハイエンドな学生はもちろん除く)よりは多少上がる(そういえば真田丸で昌幸がこの心理を利用して信長との面接に臨んでいた)。自ら内定状況をひけらかすのは人としてどうかと思うが、「他社の選考状況を教えて下さい」という定番の質問に対して答えやすくなるし、それをきっかけに面接官の評価も変わる可能性がある。

したがって、私は3月頃から説明会だけでなく早々に選考を開始している企業を、自分の志望や会社の大小関係なしに受けた。もちろん大手外資企業から内定を貰うに越したことはないが、私の場合はどこでもよかったというのが本音だ。最初は市場価値云々より、自分のモチベーションに重きを置いたからだ。もっとも、会社からすれば溜息の出るような話である。

 私のやり方と正反対な友人もいた。彼は、自分が本当に行きたいと思えた企業、たった7社にだけエントリーして、1社から内定を頂いていた。私には到底できないと感心したが、要は自らの決意なんだなと認識させられた。

 

内定を取ったら、方向転換する

 5月上旬に練習用の企業から内定を頂いた。また幸いな事に、入社するか否かを決めるのに1ヶ月の猶予を頂けた。そこで練習用の企業群のエントリーを取りやめ、第二志望群以上の企業からの内定を狙った。猶予が迫っていた6月上旬、第一志望群の企業から内定を頂いた。その上、この企業が仏のようだった。なんと8月まで待ってくれたのである。こうした寛容な対応をして頂けると、入社しても良いと思えるくらいにこの企業が好きになった。今でも感謝している。おかげで6月以降は第一志望群の企業の選考に集中することができたし、ここまでは計画通りに事が運べたと思う。

方向転換方向転換 / sabamiso

 余談だが、企業によってどれだけ待ってくれるかはもちろん異なるのだが、その場で決断を迫る企業には出会わなかった。最長で上の企業のように約2ヶ月間、最短で1週間だった。恐らく「ブラック企業」という概念が定着したのと、SNSの怖さが企業活動を抑制しているのだろう。ちょっとやそっとのことでブラック企業と定義づけられてしまうのはどうにも解せないが、少なくとも就活においては良い方向に動いているのかもしれない。

 また友人は、私が出会った企業以上に寛容な企業と出会っていた。友人がその企業から内定を頂いた時、正直に迷っていることを告げたら、「しっかり悩んだ上で決断して頂ければ結構です。それまで内定を取り消すつもりはありませんので、後悔しないように頑張ってくださいね」といったような対応をして頂けたらしい。就活前は気が張ってるのもあって、どうしても企業に対して怖いイメージが脳裏にあったが、どうやらそんなことはないようである。また、友人が正直に迷っていることを打ち明けたからこその対応だったと思うし、面接が単なる茶番ではないことを象徴している。

 

4.本選考に向けて準備した

情報収集した

 現代ほど情報を集めやすい時代はない。オープンデータを収集するだけでも相当変わってくる。時には惑わされるが、自分で取捨選択する技術を身に付けていく必要がある。私が利用した主な情報源を以下に示していく。

日経テレコン21
 日経新聞が読める。大学が提携しているから無料。3回生から毎日読む習慣をつけた。気になる企業やワードをクリップしておくことで、より活用度が増した。

日経BP記事検索
 こちらも大学提携により無料。雑誌を読めるが、インターフェースが悪すぎて読む気が失せるのが難点。企業研究時に企業名で検索したくらいの活用。

eol
 こちらも大学提携により無料。有価証券報告書等企業レポートをダウンロードできたり、類似企業で比較分析できる。

■マイナビ・リクナビ・朝日学情ナビ・日経就職ナビ
 選考中の練習企業を探す時、あるいは大手有名企業のエントリーにはなんだかんだ役立った。一応4つ全て登録していたが、ほとんどマイナビに頼っていた。マイナビに載ってない有名企業は、リクナビで大抵ヒットした。

みんなの就職活動日記
 企業がどこまで選考を進めているのか把握するのに役立つ。ただ、見過ぎると不安感が増すなどメンタルに悪影響が出るので、あまり使わないほうが良いかもしれない。

Vorkers
 レーダーチャートで表したスコアが見やすい。転職サイトということで、普段は聞こえない声が聞けて、わりと参考になった。もちろん、「転職」サイトであるから意見が偏ることを認知しておくのが前提である。学生なら少々面倒だが何ヶ月か無料で閲覧できる。

外資就活ドットコム
 就活情報サイト。外資に興味がなくとも、参考にできる情報が多く載っているので、序盤に役立つ。

■企業の採用HP
 基本的に採用HPに載っている情報を抑えておけば面接でも最低限事足りる。志望度が高ければ他の情報を持っていけばいいだけで、そう考えると気楽になれた。

■企業の採用パンフレット
 もっと言えば、採用パンフレットだけで事足りることもある。志望度が低ければそれだけでも構わなかった。大手ほど分厚い。それでやっぱすごいんだな大手と錯覚してしまいがちだ。

NewsPicks
 著名人のコメントを見るだけで見識が広がる。ただ、大いに偏っていると思われるから、惑わされ過ぎないようにする。就活特集は一長一短で、学歴記事は正直見る価値が無い。ただ、去年掲載していた業界レポート(参考)はかなり参考になった。ただ、それだけで有料会員になるのは、学生にとっては痛すぎる出費である。

Presso
 はてなブックマークのキュレーションアプリ。規定カテゴリでも充分に活用できるが、例えば『就活』というタグを設定しておけば、はてな住民が関連する記事を集めてきてくれるので、非常に便利だった。

■Twitter
 皮肉なことに、当時最も面白かった企業アカウントはSHARPであった(参考)。

■Facebook
 SNS活みたいなのが話題になっていたりしたが、対して盛り上がっていないし、あまり役にも立たなかった。

■就職四季報
 厳選された企業一覧から基本情報を入手出来て便利だった。私は嵩張るのが嫌でKindleにダウンロードしてMacbookで閲覧していたが、正解だった。

■業界地図
 業界を俯瞰できて、見るだけでも面白いし、役立った。

■キャリアセンター
 セミナーなり選考なりの情報を定期的に配信していて、たまに見ておいた。が、選考については主に理系の推薦で、文系にはあまり役立たなかった。

■OB・OGからの情報やアドバイスが載ったPDFファイル
 大学が運営しているもので最も役立ったと思う。これで企業の選考スケジュールや流れを大まかに知ることが出来たし(もっとも、後ろ倒しの影響で変更になった企業も多かった)、アドバイスも豊富に頂ける。

■友人
 時には友人と飲みに行くことが、幸運をもたらすこともある。ストレス解消だけでなく、思いもよらない情報を手に入れることだって出来るからだ。同じ業界、あるいは異なる業界を見ている友人、どちらも有り難い存在になる。

■就活本

筆記試験対策をした

math!math! / MStewartPhotography 

 いわゆるSPIと呼ばれるもの。学歴フィルターに入れば出来なくても問題ないと企業があれば、関係なく落とす企業も存在する。自信が無かった私は、最低限の点数は取れるように準備しておくことにした。こればかりは3月の説明会解禁後では到底間に合わないので、3回生後期からコツコツと取り組むようにした。が、詰めが甘かったと反省する結果となった。残念ながら筆記で落とされた企業もあったからだ。とはいえ7割以上は通過した。確率としては9割上に持って行きたかったところである。

 テキスト選びに失敗したのも、1つの要因になっていたと思う。基礎を固めようと『これが本当のSPI3だ!』シリーズを購入した。解説が分かりやすくて良かったが、本番より簡単な問題しか掲載されていなく、それが災いした。他の問題集を使って万全な対策が必要だった。

インターンの選考にいってみた

 当時から後ろ倒しの影響でインターンが重要化すると謳われていたが、なぜか私は聞く耳を持たなかった。これが失敗だった。

 3回の夏季休暇等に行われる1〜4週間のインターンは、本選考において就活生に絶大な力を与えていた。インターン生のみに開かれる選考会などが存在しており、私は既に出遅れていたことを知ることになった。とはいえインターンに参加したから絶対内定というわけではもちろんない。1Dayインターンも侮れない。そこで次は3Dayインターンに招待し、インターンルートを構築する企業もあった。この時点で本命の企業が存在し、かつインターンに参加することが選考に有利になるのであれば、是が非でも参加する必要があるだろう。

 私はというとインターン含めて準備期間だと認識していた故、夏季休暇も冬季休暇も3〜4社のインターンにエントリーするだけに留まった。そして案の定全滅した。しかしこの選考で、選考とはどういうものなのかを知り、反省することが出来た。選考はある程度慣れが必要であるとよく言うものだが、それを私は就活を通して非常に実感した。そういう点で、インターンの選考に参加したことは大きな意味を成した。

模擬面接を受けてみた

日産自動車の入社面接日産自動車の入社面接 / monoooki 

インターンの選考で情けないことに面接まで辿りつけなかった私は、フィードバックを求めて1月に模擬面接に参加してみた。それより本番の選考を求めて他のインターンや外資選考に参加するというのも1つの手だと思うが、確実にフィードバックを頂ける模擬面接も1回位受けてみようと考えて参加した。

 圧迫面接だった。面白いことに、私は本選考で圧迫面接を受けずして就活を終え(これもSNSの抑制効果だろうか)、この模擬面接が私にとって最初で最後の圧迫面接となった。ただ面接終了後のOBさんはとても優しくて、なんだか深い安堵を覚えた記憶がある。ただ優しすぎてお褒めの言葉しか頂けず、結局反省点がよく分からなかったが、一緒に参加した学生さんがビシバシ言ってくれて、そちらの方がむしろ有り難かった。

 

頑張ったこと・自己PRは徐々に練りあげておいた

 ESや面接での定番の質問「学生時代に頑張ったことは何ですか」「自己PRをして下さい」に対する答えは、3月までにある程度練りあげておこうと考えたが、これは正解だった。

 私はまず10〜11月頃の学内セミナーで作成してみて、それを冬期インターンのES作成に繋げた。そこで誰かに添削してもらおうと、キャリアセンターに持ち込んだ。が、そこで大した添削をしてくれなかったものだから、そこから二度とキャリアセンターに足を運ぶことはなかった。次にOB・OG訪問会で出会ったOBさんが、後日1対1で添削をしてくれるというボランティア企画をしていたから、それに募集した。結果的にこのOBさんがとても丁寧に指導してくれ、それが後々に大きく活かされることになった。おかげで、3月までにはほぼテンプレートが出来上がり、本選考のESではほぼコピーアンドペーストで済むようになった。私がエントリーした企業のESのほとんどは定番の質問ばかりで、変化球は全く無かった。よって、最初に準備していたことが大きく活かされた結果となった。

 いわゆる「自己分析」と呼ばれる就活用語があるが、私は全くやっていない。このようにESを書いていけば、いわば勝手に自己分析されるからである。

説明会に参加した

Super Opening Live 2011Super Opening Live 2011 / Dick Thomas Johnson

 解禁直後の3月上旬は、すべて学内個別説明会に費やした。ちなみに、マイナビ等の合同説明会には一度も足を運ばすに終わった。

 学内個別説明会は1日に5〜6コマ(1コマ約50分)あり、1日計20〜30社が開くものだから、どの企業を見るか取捨選択する必要がある。日程表は2月に配布されていたから、まずはある程度の目星をつけておいた。どうしても見たい企業が被った場合は、友人の意向を聞くなどして、協力するときもあった。見たい企業がなくても、ふらっと入った企業や業界に興味を惹かれることを期待して、どこかに足を運ぶようにした(前述したが、「やっぱり違うな」と感じることが重要だと考えたから)。結局この2週間で50社位は見れた。

 学内個別説明会に参加する利点は、まずスケジュールが立てやすいということ。次に、友人と情報を共有しやすいこと。次に、OBさんが来たりする企業もあるから、その接触機会があること。最後に、リクルーターの接触機会があること。「時折出席カードを求める企業が存在するが、これは明らかにリクルーター狙いである」と先輩に企業名と併せて教わっていたことが幸いした。実際、後日何社からか電話があった。

 また、説明会に参加すると大抵その企業の説明だけでなく業界の説明もしてくれるから、参加するだけでも意外と面白かったりする。また、後述する志望動機の作成にも多少役立つ。

志望動機を作成した

 志望動機は、企業の志望動機というより、業界の志望動機を書いた。この作戦は、だいたいが成功に終わった。

 まずESはそこまで大層なことを書かなくても通るから、業界の志望動機を書いていても問題なかった。ただ、この作戦を使って普通にESで落ちた企業も存在するということを留意していただきたい。

 次に面接だが、業界の志望動機を述べると、面接官は必ず「その中でうちを志望する理由はなんですか」と聞いてくる。このように質問を誘導することが、この志望動機の狙いであった。その企業への志望動機を細かく書いて(述べて)しまうと、業界への志望が抜け落ちて、中にはそれを不審に思う面接官がいるのではないかと危惧した。先に業界への志望理由を述べて面接官にこの業界を見ていることをアピールした上で、企業の志望理由を述べる。そうすることで説得性も論理性も上がると踏んでいた。

 この目論見が正しかったかどうかは謎である。ただ、ある内定を頂けた企業からは面接後に「論理性があって、そこを評価した」とフィードバックを頂いたこともあった。また、面接中に「MECEを知っていますか」と聞いてきた方がいた。その人曰く「面接の経験上MECEを知っている学生は10人中1人」らしく(疑い深い私は絶対嘘だと思った)、やはり論理性を評価していただいた。

■参考にしたページ
なぜ僕が就活でたった一社しか内定をもらえなかったのか?ちょっと考えてみたところ、こんな結論に行き着いた。 - 英語で一発逆転!田舎者でも外資系金融で働いてから起業したブログ
無能の就活。

 

5.本選考に臨んだ

グループディスカッション

Assistant Secretary Posner and Ambassador Donahoe Host Roundtable Discussion with NGOsAssistant Secretary Posner and Ambassador Donahoe Host Roundtable Discussion with NGOs / US Mission Geneva

 グループディスカッションこそ、もっとも「慣れ」る必要のある選考であると思う。

 人見知りである私は、最初の段階ではそもそも発言することすら難しかった。この解決法は、早めに席について自己紹介なりして雰囲気を和ませておくことだ。議題や結論の出し方はだいたいパターン化している。経験するにつれて、自分の立ち位置や立ち回り方も定着してきた。そこまで来れば全く問題なく通過するようになった。最終的には、誰も発言しなそうであれば進行役を務めることも出来るようになった。だが、極力司会はしたくはなかった。その際たる理由は、単純に面倒であるからである。

■参考にしたページ
コツのおすそわけ〜GDが楽しくなる!〜 - ドラゴン記

面接

The InterviewThe Interview / labuero

 面接に関しては準備とある程度の慣れ、そして反省が必要となった。

 基本的には普通に会話すれば良かった。変にかしこまらず、あるいは変におどおどする必要はない。もちろん最初は緊張したが、段々と慣れてくるようになった。これは、やはりアルバイトが活きていたと思う。敬語やマナーに気を張る必要もなかった。もちろん失礼に当たる行為はしてはいけないが、わざわざ就活で敬語を勉強する必要はなかった。入室から退室までの流れも、わざわざYouTubeとかで見なくて良かった。

 さて面接内容であるが、基本的に質問はだいたい同じである。以下の記事に想定される質問がリスト化されているので、まずはこれを参考にした。

就職活動の面接で3回以上聞かれたこと
【完全保存版】就活で面接でよく聞かれる質問を100個まとめてみました。|就活の未来

 これを基に、ある程度の答えを用意しておいた。そして、もちろん全文暗記などはしない。キーワードだけを覚えておいて、聞かれた時はそのキーワードから文を作って喋る。そうすれば変な口調にもならなかった。これはプレゼンと一緒である。ほとんどの面接で逆質問を問われたが、必ず質問するようにした。自分が面接官で学生が「特にありません」と言われると、寂しさを感じそうだからである。

 「なぜうちが良いのですか」という質問には、必ず3つの理由を述べるようにした。主観だが、2つじゃ少なすぎて論理性に欠けるし、4つじゃ多すぎて聞き飽きられる可能性があると踏んだから。

 就活の歯がゆさの1つに、落ちた理由が不明だということがある。面接後のフィードバックはたまにあるが、それが落ちる理由になるとは限らない。したがって、自分で振り返って見つけるのが最も賢明であると考えた。それに従い面接後はカフェか、あるいは帰りの電車内で必ず反省した。記憶に残りやすいという理由で、ノートに手書きをするという方法を選んだ。内容は主に「質問内容」「答え辛かったり初めてされた質問、それを次はどう答えるか」「良かったことと悪かったことと、次はどうするか」の2つであった。振り返るだけでも、次の面接で無意識に改善されたりするから、やっておいて損はなかった。

 最終面接も基本的に同じで、相手の年次が上がるからといって緊張しないように注意した。

ストレス対策

iPod ShuffleiPod Shuffle / marcopako 

 まず、長期化の影響もあって非常に暇な時間が多かった。3月解禁で8月面接とは、一体どうしてこうなったのか。とにかく暇だった。実際3月から選考に参加していたが、スケジュールが被るといったことはほとんどなく、特に5月6月は1日丸々暇ということもよくあった。そういった日や空き時間は、いくらかストレス対策に充てることにした。要は就活以外の活動、もっと言えば楽しいことをした。

 まず説明会の空き時間や面接前は、必ずと言っていいほど漫画喫茶に通った。これが自分にとっては一番良いリラックス方法で、おかげでストレスを溜め込むことは一度もなかった。これは余談であるが、ずっと読みたかった『NARUTO』を就活中に全巻読み切ることができた。また映画が非常に良かった『海街diary』にも手を付けた。

 早起きの効用もあって朝ドラも見るようになった。夢を追いかけるという『まれ』の存在が、自分を力づけた。
 音楽の力というのはやはり絶大で、面接前の電車内では『Dream Fighter』に助けられた。

 あとは友人と飲みに行ったり、美味しいものを食べたり、たくさん寝るといった、日常的なストレス解消もしっかり行った。

お祈り対策

Broken Hearts Black/WhiteBroken Hearts Black/White / fractured-fairytales

 就活をやる限りは避けて通れない不合格通知、いわゆる『お祈り』には、さっさと耐性をつけておくのが賢明だ。

 第一志望企業を作らなかったというのは既に述べたが、そうでなくともやはりお祈りは辛い。こればっかりは自分の性格と相性の良いやり過ごし方を見つけるのが一番だろう。

 私の場合は、とにかく予定を埋めて忙しくすることに尽きる。
 6月、第一志望企業で初めて最終面接に行けた。「結果は1週間以内に合格者の方のみ連絡します」とのこと。これが一番辛い通知方法で、不合格者はいわゆる『サイレント』に見舞われる。さらに不幸なことに、6月は暇だったものだから、この先1週間は全くと言っていいほど予定が無かった。おかげでこの1週間は苦痛の日々を過ごすことになった。不思議な事に、そういう時ほど見なくても良いはずの『みん就』を何度もチェックし、その度に心が壊れていった。結局連絡は来なかった。この時ほどこの企業を恨むことはなかったし、二度と同じ過ごし方はしまいと誓った。

 結局は失恋時の対処法と同じで、考える暇を無くすことが一番だった。私はそっと持ち駒を増やし、数社しか受けないつもりである友人の強靭な精神力を羨んだ。

結果

 プレエントリーが100社ほど、選考にエントリーしたのが45社ほど。練習用企業では内定2社、最終面接辞退が2社。第二志望企業では内定1社。第一志望企業では内定2社、最終面接辞退が1社、最終面接落ちが1社という結果となった。

 

おわりに

DreamDream / Moyan_Brenn

 『人生に成功する秘訣は自分が好む仕事をするのではなく、自分のやっている仕事を好きになることである』
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ   

 夢のない自分を恨んだ時期がある。このゲーテの言葉を目にした時、いくらか気が楽になった。今持っていなくとも、これからじっくり探していけば良いのだと、自分に言い聞かせるようになった。すると、就活に対してもいくらか気楽に臨めるようになった。

 よく「目の前の壁に向かって全力を注ぎなさい」と教えられ、実践してきた。それが功を奏した。加えて夢がない代わりに柔軟性があって、入社後のミスマッチも少ないのではないかと期待しているが、それは自分自身を持って確かめていきたい。私と同じような人は多いだろうが、ESで「私の夢は〜です」と書かなければいけないルールなどないし、気楽に臨べばいいと思う。

 さてこれまで自身の就活について振り返ってきたが、なるほど、就活はどれだけ就活に向き合えるかで決まるのだなと感じた次第である。私たちは凡人であるから、ある程度は時間を割かないと結果はついてこないと考えられる。4年間という、今後において非常に貴重なリソースとなる時間を、どれだけ就活に割けるか。そこでどれだけ準備して、経験して、反省できるか。それにかかってくると思う。

 この文章を読んでくれた人々に問いたいが、この文章だけでどれだけ岐路に立っただろうか。恐らく様々な点で意見が別れるだろう。それでいいと思う。それよりも大切なのは、覚悟である。私は友人や家族、あるいは選考で出会った就活生や人事との話、またはネットに書き込まれている沢山の煽りで、何度も不安になった。自分はこれでいいのか、このやり方で良いのか、あるいはこの企業でいいのか、とても悩んだ。しかし、そればかり気にしていても埒が明かないし、前に進まなければ何も始まらない。いつか人生を決める重要な選択を迫られ、覚悟を決めなければいけない時が来る。その時はぜひ後悔するのではなく、自分を信じて、誇りを持って、前に進んでほしいと思う。

 自身の経験が少しでも役に立てたら幸いである。

 

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